Latest Japanese Reviews

医療現場以外の労働者のコロナウイルスSARS-CoV-2(重症急性呼吸器症候群コロナウイルス-2)感染リスク低減のための介入策

1 week 6 days ago
医療現場以外の労働者のコロナウイルスSARS-CoV-2(重症急性呼吸器症候群コロナウイルス-2)感染リスク低減のための介入策 レビューの目的 新型コロナウイルス(COVID-19)は、世界的に蔓延している呼吸器感染症である。SARS-CoV-2(重症急性呼吸器症候群コロナウイルス-2)に感染すると、特に高齢者や基礎疾患を持つ人は重症化し、死亡する可能性がある。パンデミックの期間中、職場におけるSARS-CoV-2への労働者の曝露を防止または低減しようとする様々な介入が実施されてきた。これらの介入がCOVID-19感染率,欠勤率,COVID-19関連死亡率,有害事象に及ぼす影響を評価した. 本レビューで検討したことは何か? 以下の4つのカテゴリーに従って、介入策を検討した研究を検索した。1)隔離(例:自己隔離戦略)、2)工学的管理(例:同僚や作業員と一般の人々を分離または距離を置くための障壁)、3)業務運営的管理(例:在宅勤務)、4)個人保護具(例:フェイスマスクや他のタイプの顔面カバーの使用)。医療現場以外のあらゆる労働者を対象とした研究も対象とした。言語の制約や時間的な制約のない研究を探した。 本レビューの主な結果 13,000件以上の報告をスクリーニングし、2021年3月から6月にかけてイングランドの中等・高等学校162校で実施された1件の研究が含まれている。この研究では、...

健康状態の悪化が懸念される地域の高齢者を対象とした高齢者総合機能評価

1 week 6 days ago
健康状態の悪化が懸念される地域の高齢者を対象とした高齢者総合機能評価 世界的に寿命が延びる中、医療を必要とする高齢者に最適な環境で適切な医療を提供するためのさまざまな方法を模索することが急務となっている。現在、より多くの高齢者がフレイル(加齢により心身が老い衰えた状態)を抱えて生活している。フレイルは、早期死亡、老人ホームへの入所、自立度の低下など、健康に悪影響を及ぼす結果を招きやすい特徴を持つ臨床的な症候群である。 医師、看護師、セラピストなど、フレイルを持つ高齢者のケアに精通した医療専門家が組織的かつ協調的に行うケア(高齢者総合機能評価:CGA)が、地域在住でフレイルを持つ高齢者が受ける通常のケアと比べて、(老人ホームではなく)地域で生活を継続する可能性を高めるかどうかを検討した。また、CGAが入院や救急外来を受診する可能性を減らすかどうか、CGAが高齢者の機能レベルやQOL(生活の質)に与える影響も検討した。 CGAは高齢者の自宅や地域の別の場所で行われ、高齢者医療に精通した医療チームによって実施された。CGAに基づくケアを、高齢者が地域で受ける通常の医療ケアと比較する研究を探した。 10か国、4大陸の7,893人のフレイルを持つ高齢者について情報を提供している21件の関連する研究を特定した。通常の医療ではなくCGAを受けた高齢者は、全体として死亡リスクが有意に低いというこ...

磁気共鳴画像(MRI)検査で肝臓癌を発見する精度は?

1 week 6 days ago
磁気共鳴画像(MRI)検査で肝臓癌を発見する精度は? 要点 慢性肝疾患の患者に関して、磁気共鳴画像(MRI:体内を横断的にスキャンする)により、16%の人が肝臓癌を見落とされ適時適切な治療を受けられない可能性があり、6%の人が肝臓癌を誤って発見され不必要な治療を受ける可能性がある。 MRIにより、肝臓の一部を切除する手術を受ける可能性のある肝臓癌患者の16%が、おそらく肝臓癌を見逃され、肝臓の一部を切除する手術を受ける必要のない患者の7%が、肝臓癌を誤って発見されてしまう。 これらの研究は、バイアスのリスクが高く、また、互いにあまりにも異なるため、エビデンスに基づく確固とした結論を導き出すことはできなかった。 なぜ、肝臓癌を正確に診断することが重要か? 肝臓癌、すなわち「肝細胞癌」は、原因に関係なく、ほとんどが慢性肝疾患の人に発生する。世界で6番目に多い癌であり、癌による死亡原因の3番目に多い癌である。初期症状は肝臓の病気と似ているため、診断が難しい。血液検査や超音波検査の結果、肝臓癌が疑われる人は、肝臓の画像を作成するスキャンや、肝臓の一部を取り出して調べる生検など、さらなる検査を受けることができる。肝臓癌が早期に発見された場合、肝臓の一部を切除する手術(肝切除術という)や肝移植による治療が行われることがある。肝臓癌がさらに進行している場合は、化学療法が必要になることもある。肝...

医薬品への保険制度を規制する政策の効果

2 weeks 2 days ago
医薬品への保険制度を規制する政策の効果 本コクランレビューの目的は、医薬品保険制度が、人々の医薬品の使用、医薬品に支払う金額、健康状態、医療サービスの利用を変えるかどうかを調べることであった。関連するすべての研究を収集し、分析した。その結果、58件の研究を特定した。これらの研究のほとんどは、2006年1月に実施された一つの政策変更(メディケアパートD)を評価した米国のものであった。 要点 アメリカのメディケアパートDは、高齢者に無料で処方薬を提供している。この制度は、高齢者が使う薬の量を増やすかもしれないが、薬に支払うお金を減らす可能性がある。このシステムが人々の健康や医療サービスの利用を変えるかどうかは、エビデンスの確実性が非常に低かったため不明である。 医薬品保険制度とは何か? 医薬品保険制度では、政府や民間団体が人々に必要な医薬品を低価格または無料で提供する。薬は通常、政府の税金、雇用者、保険制度への加入者、またはこれらの組み合わせによって支払われる。 多くの国では、公的な医薬品保険と民間の医薬品保険の両方のシステムがある。医薬品保険制度の中には、国や環境に応じてすべての人をカバーするものがある。また、特定のグループのみを対象とする制度もある。例えば、働いている人だけを対象とする保険制度もあれば、貧しい人や高齢者だけを対象とする保険制度もある。 良い医薬品保険制度は、必要な...

マインドフルネスは禁煙に役立つか?

1 month ago
マインドフルネスは禁煙に役立つか? 要点 - マインドフルネスを用いた治療が禁煙に役立つ、あるいは精神的な健康や幸福感を向上させるという明確なエビデンスは、今のところない。 - しかし、エビデンスに対する信頼度は低いか非常に低く、さらなるエビデンスによって結論が変わる可能性がある。 マインドフルネスとは? マインドフルネスとは、自分の考えや感情に注意を向け、それらが生じたり消えたりするのを、判断せずに観察することである。マインドフルネスは、人々が思考や感情に支配されるのではなく、むしろ思考や感情をよりよくコントロールするのに役立つと考えられている。禁煙すると、タバコを吸いたい衝動に駆られたり、気分が落ち込んだりするが、マインドフルネスを用いた治療により、それらに対処する能力を高めることができるかもしれない。 マインドフルネスに基づいた治療の種類は以下の通りである: - マインドフルネス・トレーニング(マインドフルネスに基づく瞑想のトレーニングを行うもの)。 - 受容とコミットメント療法(アクセプタンス&コミットメント・セラピー:acceptance and commitment therapy, ACT):瞑想を教えるのではなく、自分の考えや感情と戦うのではなく、それを受け入れるように促し、行動を変えることを約束させる療法。 - 苦痛耐性トレーニング(ACT療法の一部を提供すると...

歯周病の治療は、糖尿病をもつ人の血糖値のコントロールに役立つのか?

1 month ago
歯周病の治療は、糖尿病をもつ人の血糖値のコントロールに役立つのか? レビューの論点 レビューの主な論点:歯周病治療は、積極的な治療を行わない場合や通常の治療と比較して、糖尿病患者の血糖をコントロールすること(血糖コントロール)にどのように有効か? 背景 歯周炎の治療の目的は、腫れと感染を抑え、歯茎とそれを支える骨の状態を安定させることである。糖尿病をもつ人は血液中の糖の量が多すぎるため、血糖値をコントロールすることが重要な課題である。いくつかの臨床研究では、歯周病の治療と血糖コントロールの間に関連があることが示唆されてる。 血糖コントロールは、さまざまな方法で測定することができる。本レビューでは、過去3ヶ月間の平均血糖値を示すHbA1cに注目した。HbA1cは総ヘモグロビン量に対する割合(%)、またはmmol/mol(ミリモル/モル)で報告される。糖尿病患者の血糖コントロールが優れている時のHbA1cは、6.5%または48mmol/mol程度と考えられる。 本レビューは、コクランオーラルヘルスに所属する著者によって実施され、2010年と2015年に発表されたレビューのパート1の更新版である。本レビューでは、歯周病治療を、積極的な治療なし、または通常のケアと比較して評価した。レビューのパート2では、さまざまな種類の歯周病治療を比較する予定である。歯周病治療が血糖コントロールを改善す...

精神障害者のためのランダム化試験における対照介入群

1 month 2 weeks ago
精神障害者のためのランダム化試験における対照介入群 この系統的レビューでは、精神障害者を含むランダム化試験におけるさまざまな対照介入群の効果を評価する。ランダム化試験では、患者は2つ以上の群(通常は実験介入群と対照介入群)のうちの1つに偶然的に割り付けられる。精神保健に関する介入研究において、対照介入群には多くの種類がある。最も一般的なものは、実験介入群における活性成分と仮定されるものを欠いた異なる種類の偽薬群や、患者が住んでいる地域の精神障害に対する標準治療を受ける標準治療群などである。他の2つのタイプの対照介入群は、順番待ち群または試験中に試験に関連したケアを受けない無治療群(ただし、一部の患者は試験外でケアを受けるかも知れない)である。順番待ち患者は、試験が有害性よりも有益性が高いと決着した後に実験的介入を提供されることがしばしばで、一方無治療参加者は、研究者から実験的介入を提供されることはない。 精神障害者を対象とし、順番待ち群、通常ケア群、偽薬介入群を順番待ち群または無治療群と比較したランダム化試験を検索した。有益な効果に関するすべての種類の対照介入群間の違いと、それらの対照介入群が何らかの有害な効果を引き起こしたかどうかを調べた。合計4,200人の参加者を対象とした96件の試験があった。使用可能なデータを提供したのは83件の試験(3,614人の参加者)だけであった。1...

てんかんに対する抗てんかん薬単独療法(単剤治療)

1 month 2 weeks ago
てんかんに対する抗てんかん薬単独療法(単剤治療) 背景 てんかんは、脳からの異常な放電により繰り返す発作が引き起こされる一般的な神経疾患である。このレビューでは2つの種類のてんかん発作について検討した:脳のある部位で始まる焦点発作と、両大脳半球で同時に始まる全般強直間代発作である。 てんかん患者の約70%は発作をコントロールすることができ、大多数の患者は抗てんかん薬単剤で発作をコントロールすることができる。現在、英国では成人および小児に対する国立医療技術評価機構(NICE)ガイドラインにおいて、新たに焦点発作と診断された患者にはカルバマゼピンまたはラモトリギン、新たに全般強直間代発作と診断された患者にはバルプロ酸ナトリウムを最初に試みるべき治療選択肢として推奨しているが、その他の抗てんかん薬も幅広く提供されている。 新たに発作と診断された患者にとって、最初に使用する抗てんかん薬の選択は非常に重要であり、発作を抑制する効果がどの程度あるか、副作用がどの程度かに関する質の高いエビデンスを考慮して決定されるべきである。また、異なる種類の発作に適した薬剤を比較検討することも重要である。 レビューの方法 本調査で対象とした抗てんかん薬は、カルバマゼピン、フェニトイン、バルプロ酸ナトリウム、フェノバルビトン、オクスカルバゼピン、ラモトリギン、ガバペンチン、トピラマート、レベチラセタム、ゾニサ...

早産児の罹患および死亡を予防するためのシクロオキシゲナーゼ阻害剤の予防的投与

1 month 2 weeks ago
早産児の罹患および死亡を予防するためのシクロオキシゲナーゼ阻害剤の予防的投与 レビューの論点 利用可能なシクロオキシゲナーゼ(COX-I)阻害薬(インドメタシン、イブプロフェン、アセトアミノフェン)のうち、生後72時間以内に動脈管開存症(PDA)の存在を事前に知らずに予防投与した場合に、最も安全で早産児の死亡や望ましくない結果を防ぐ効果が高いのはどれか。 背景 PDAは早産児や低出生体重児によく見られる合併症である。PDAは、肺と心臓の間に開いた血液路で、通常は生後まもなく閉鎖する。早産児では、PDAが開いたままになることが多く、生命を脅かす合併症の一因となる可能性がある。インドメタシン、イブプロフェン、アセトアミノフェンなどのCOX-I阻害薬は、PDAとそれに関連する望ましくない結果を予防できる可能性がある。3種類のCOX-I阻害薬のうち、どれが早産児の臨床結果を改善するかについては、論争が続いている。 研究の特性 PDAを有するかどうかわからないが生後72時間以内にCOX-Ⅰ阻害薬が投与された早産児(妊娠37週未満で出生した児)、低出生体重児(体重2,500g未満の児)、または早産児・低出生体重児を対象としたランダム化比較試験(参加者が2つ以上の治療群のいずれかへ無作為に割り付けられた臨床試験)について、科学データベースを検索した。対象となった試験では、インドメタシンまたはイ...

介護施設で暮らす認知症の人のための段階的な(アルゴリズムに基づいた)疼痛管理

1 month 2 weeks ago
介護施設で暮らす認知症の人のための段階的な(アルゴリズムに基づいた)疼痛管理 このレビューの目的は何か 介護施設で暮らす認知症の人の痛みを、看護師がどのように管理すればよいのかを検討した。疼痛管理では、痛みを評価し、必要に応じて疼痛治療を行う。看護師が痛みを管理する方法について段階的な手引き(アルゴリズム)が存在することで、痛みや、苦痛があることを示す行動(叩く、叫ぶ、徘徊など)を減らすことができるかどうかを検討した。 レビューでは何が検討されたか? 介護施設にいる認知症の人は、痛みを感じることが多い。しかし、痛みを感じていても介護者に伝えることができないため、気づくことが難しく、認知症のある介護施設入居者は、認知症のない入居者に比べて鎮痛剤の投与量が少ないことが分かっている。治療されていない痛みは、幸福感や健康に悪影響を及ぼす可能性があり、攻撃性などの対応が困難な行動の原因にもなる。アルゴリズム、つまり看護スタッフ向けの詳細な段階的手引きの使用は、疼痛管理を改善するように作成されている。アルゴリズムは、構造化された痛みの評価から始まり、痛みを軽減するための非薬物療法や薬物療法など、さまざまな治療ステップを設定している。痛みが検出された場合、最初のステップで記載された治療が適用される。この処置で痛みが軽減されない場合は、次のステップの治療を行う、というようにする。 レビューに含ま...

女性の腹圧性尿失禁を治療するための尿失禁手術後の感染予防を目的とした抗菌薬

1 month 3 weeks ago
女性の腹圧性尿失禁を治療するための尿失禁手術後の感染予防を目的とした抗菌薬 レビューの論点 腹圧性尿失禁の女性が尿失禁手術を受ける場合、抗菌薬は感染予防として安全で有効か? 背景 腹圧性尿失禁(SUI)とは、咳やくしゃみ、笑ったときなど、お腹の中の圧力が急に高くなったときに、コントロールできずに尿が漏れてしまう状態を指す。SUIの治療法のひとつに尿失禁手術がある。尿失禁手術には、大きく2つに分けられる。開腹手術(お腹を開き、尿道のそばにある腟を固定するために縫合する)か開腹手術より侵襲が少ない方法である。後者には、腹腔鏡下仙骨腟固定術(小さな切開で、腹腔鏡を使って縫合する)、スリング術(テープやメッシュを尿道の周りに通して尿道を正常位置に持ち上げ、腹壁に固定する)、コラーゲンなどのバルキング剤を膀胱頸部に注入する処置がある。手術部位や尿路の感染症は、すべての尿失禁手術の後によく見られる合併症である。予防的な抗菌薬は、術後の創感染を予防する可能性があるが、それを裏付けるエビデンスはまだ限られている。 本レビューの更新状況 2021年3月18日までのランダム化比較試験(RCT:試験中の治療法を誰もが同じ確率で受ける)、および準RCT(試験中の治療法だが誰もが同じ確率で受けるとは限らない)を検索した。 研究の特徴 我々は、2つの異なる尿失禁手術のいずれかを受け、3段階の異なる用量の抗菌...

脳卒中患者の認知機能障害に対する作業療法

1 month 3 weeks ago
脳卒中患者の認知機能障害に対する作業療法 本レビューの目的 作業療法が脳卒中後の日常生活動作や認知機能を改善するかどうかを検証した。認知とは、考える、見たり聞いたことに注意を払う、学習する、記憶する、問題を解決するなどの脳で行われる情報処理のことである。関連するすべての研究を収集し分析した結果、24件の研究を特定した。 要点 脳卒中後の認知に問題がある人の場合、作業療法を行った直後と6か月後では、シャワーや着替えなどのセルフケア活動を行う能力に、意味のある違いは、わずかから、全く無い可能性がある。作業療法は、介入直後に、これらの人々の一般的な情報処理能力や視覚的な注意を払う能力を向上させる可能性がある。作業療法は、記憶力や柔軟な思考力のいくつかの側面をわずかに改善することがある。 エビデンスの質は、ほとんどが確実性が低い、または非常に低い。脳卒中後の認知機能障害に対する作業療法による介入を検証する、よりよくデザインされた研究が必要である。 このレビューからわかったこと 脳卒中後、認知に問題が生じることはよくあり、着替えや食事、シャワーといった日常のセルフケア活動や、家事や食料品の買い物といった家庭や地域社会での活動に影響を与えることがある。 脳卒中の人は、病院やリハビリテーションセンター、または自宅で、脳卒中後のさまざまなセラピーを受けることができる。作業療法はその一つである。作...

低・中所得国の人々に、条件を付けずにお金を与えることは、健康やその他の生活の向上につながるか?

1 month 3 weeks ago
低・中所得国の人々に、条件を付けずにお金を与えることは、健康やその他の生活の向上につながるか? レビューの論点 低・中所得国(LMICs)の中には、政府やその他の組織が、貧しい人々や弱い人々(例えば、高齢者や孤児)に、お金を受け取るために特に何かを要求することなくお金を渡すことがある(「無条件現金給付」)。また、医療サービスを利用したり、子どもを学校に通わせるなど、必要な行動をとった場合にのみお金を受け取ることができるプログラムもある(「条件付現金給付」)。このレビューは、無条件の現金給付を受けることで、無条件の現金給付を受けない場合、無条件の金額を少なくする場合、条件付きの現金給付を受ける場合と比較して、人々の保健サービスの利用や実際の健康状態が改善するかどうかを調べることを目的としている。また、学校への出席、家畜の所有、仕事の有無、極度の貧困など、保健・医療支出を左右する日常生活条件に対する無条件現金給付の効果を評価することも目的としている。 背景 無条件現金給付は、所得に対処する社会的保護介入の一種である。無条件現金給付が条件付き給付と比較して、より効果的なのか、効果的でないのか、あるいは同等なのかは不明である。無条件現金給付が LMICs の子どもと成人の医療サービス利用と健康に関する結果に与える効果に関するエビデンスをレビューした。 本レビューの結果 LMICsの全年齢...

低血糖の新生児に対する経口ブドウ糖ゲルの投与

2 months ago
低血糖の新生児に対する経口ブドウ糖ゲルの投与 レビューの論点 低血糖症を起こした新生児に対して、経口ブドウ糖ゲル(ゲル状の砂糖を口から飲ませること)は、無治療や他の積極的治療と比較して、低血糖の是正や長期の神経発達障害の軽減に有効か。 背景 新生児の低血糖はよく見られる問題であり、特定のリスクグループ(糖尿病の母親の乳児、早産児、出生体重の小さい児および大きい児)で頻繁に発生する。血糖値の低い新生児は、幼少期の発達障害のリスクが高くなる。この状態を改善させるために、一般的には積極的な治療が行われ、しばしば粉ミルクの使用や、新生児集中治療室に入院して輸液療法を受ける必要があり、結果として母親から一時的に引き離されることになる。口の中に塗る砂糖のゲルの利用は、血糖値の低い新生児の初期ケアとして、簡単かつ低コストで行える方法である。新生児の低血糖を是正し、神経発達への長期的影響を軽減するために、経口ブドウ糖ゲルが無治療や他の積極的治療よりも有効であるかどうかを調べた。 研究の特徴 高所得国で行われた2件の研究では、合計312人の新生児を対象に、低血糖を回復させるための 経口ブドウ糖ゲルの使用を評価した。このうち157人の新生児には経口ブドウ糖ゲルを頬の内側にすり込み、155人の新生児にはプラセボゲルをすり込むかまたはゲルをすり込まず、その後通常の授乳を行った。 主な結果 経口ブドウ糖ゲ...

吸入コルチコステロイドは、軽度のCOVID-19の人に有効な治療法なのか?

2 months 1 week ago
吸入コルチコステロイドは、軽度のCOVID-19の人に有効な治療法なのか? 要点 経口の吸入経路で投与される吸入コルチコステロイド(抗炎症薬)が新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の治療薬として評価されている。 軽症者を対象に実施して、発表された3件の研究を特定した。吸入コルチコステロイドは、おそらく、病院に行く、または死亡(入院や入院前の死亡)に対するリスクを減少させる。吸入コルチコステロイドは、軽度のCOVID-19の症状がある日数を減らす可能性があり、おそらく14日目のCOVID-19の症状を消失させる。あらゆる原因による死亡にはわずかから全く差がない可能性があり、重大な害を引き起こすかどうかを知るには十分なエビデンスがない。 症状のない(無症状)COVID-19患者、中等症から重症のCOVID-19患者のデータは存在しない。 10件の進行中の研究と4件の終了した未発表の研究が特定された。その結果が発表され次第、本レビューを更新する予定である。 吸入コルチコステロイドとは何か? 吸入コルチコステロイドは、吸入器を使って下気道に吸入することで、肺の炎症を抑える薬である。この薬は、喘息や慢性閉塞性肺疾患などの呼吸器系疾患の治療に通常は使用される。長期間の使用や誤った吸入方法によって、鵞口瘡と呼ばれる口の感染症、声の変化、肺炎のリスク増加などの副作用が発生することがある。...

高齢者の生活の質を向上させるための住宅介護における物理的環境デザイン

2 months 1 week ago
高齢者の生活の質を向上させるための住宅介護における物理的環境デザイン このレビューの目的は何か 世界的に高齢者の人口が増加し、認知症の患者が増加している。生活空間のデザインを改善することで、高齢者のQOL(生活の質)、気分、日常生活動作の能力が向上する可能性が示唆されている。このレビューは、住宅介護におけるさまざまな物理的環境デザインの変更が、入居者の生活の質(QOL)に及ぼす影響を検討した。この疑問に関連するすべての研究を収集し、分析した結果、20件の研究を特定した。 要点 住宅介護における設計変更による入居者のQOL向上の効果については、より質の高い研究が必要な状況であり、確信が持てない。 レビューでは何が検討されたか? このレビューでは、QOL(生活の質)向上を目的とした住宅介護における物理的な環境デザインの変更について検討した。それは、大規模な変更である場合もあれば、小規模な変更の場合もある。大規模な変更としては、現在使われている居住区間設計から、少人数で共同生活する家庭的な設計に変更するなどの変更が考えられる。小規模な変更としては、生活空間の改装や、照明など生活空間の一部分を変更することがある。我々は、住宅介護における異なる大規模または小規模の設計変更を比較、あるいは設計変更を現在使われている居住区間設計と比較し、設計変更が入居者のQOL(生活の質)、行動、日常生活動作...

分娩時の定期的な内診

2 months 2 weeks ago
分娩時の定期的な内診 レビューの論点 このコクラン・レビューの目的は、分娩進行を評価するための定期的な内診が有効で、女性に受け入れられるものなのかを調べることと、これらをその他の分娩進行の評価法と比較することである。 重要性 分娩は通常、予想通りに進行しているか、母体や赤ちゃんに害となるような異常な進行の兆候がないかを確認するために監視される。最も一般的な方法は定期的な(一定の間隔ごとに行う)内診であり、母体の子宮頸管の開き具合や赤ちゃんの位置についての情報が得られる。非常にゆっくりとした進行の分娩は、出産を早めるための介入(分娩促進)が必要であることを示す兆候である可能性がある。しかしながら、ゆっくりな分娩進行が正常な進行のバリエーションである可能性もあり、近年のエビデンスからは母体と赤ちゃんが元気であれば、分娩の所要時間や子宮頸管の開き具合だけで分娩の進行が正常かどうかを決めるべきでないことが示唆されている。 その他の分娩進行の評価法として、超音波の使用、母体の様子、外診による兆候(母体のおしりの間にできてくる紫色の線など)がある。しかしながらこれらの方法は標準的ではない。分娩進行の評価法として最も有効な方法は確立されていない。 内診は不快感や痛み、苦痛を伴うことがある。ゆっくりでも正常な分娩を異常であると誤診した場合、分娩促進や帝王切開といった不必要な介入につながる可能性が...

心的外傷後ストレス障害に対する薬物療法

2 months 2 weeks ago
心的外傷後ストレス障害に対する薬物療法 このレビューの重要性 心的外傷後ストレス障害(PTSD)は、重大なトラウマにさらされた後に発症し、個人的にも社会的にも多大な犠牲を生じることになる。従来は心理療法で治療されてきたが、PTSDの治療には薬物療法が有効であることが証明されている。 このレビューに関心をもつ人は誰か? - PTSDの人。 - PTSDに悩む人の家族、友人。 - 開業医、精神科医、心理士、薬剤師。 このレビューでわかることは何か? - 成人のPTSDの症状軽減に薬物療法は有効か? どのような研究がレビューに含まれたか? 成人のPTSDの治療において、薬物療法とプラセボまたは対照薬、あるいはプラセボと対照薬の両方を比較した研究を対象とした。 66件の試験がレビューに含まれ、合計7,442人が参加した。 レビューの結果、どのようなことがわかったのか? 選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)がプラセボと比較してPTSD症状を改善するという有益な効果が、中等度の確実性のエビデンスに基づいて確認された。また、ノルアドレナリン・特異的セロトニン作動性抗うつ薬(NaSSA)ミルタザピンと三環系抗うつ薬(TCA)アミトリプチリンは、確実性の低いエビデンスに基づき、PTSD症状の改善において有益であることが示された。また、抗精神病薬投与後にプラセボと比較して改善した参加者の数に...

シンバイオティクスは超早産児や超低出生体重児の壊死性腸炎を予防するか?

2 months 2 weeks ago
シンバイオティクスは超早産児や超低出生体重児の壊死性腸炎を予防するか? 背景 超早産児(予定日より8週以上早く生まれた児)や極低出生体重児(1,500g未満で生まれた児)は、腸の一部が炎症を起こして感染し、死に至る重度の腸疾患(壊死性腸炎:NECと呼ばれる)を発症するリスクがある。壊死性腸炎には、死亡、重篤な感染症、長期的な障害や発達障害を伴う。 何を知りたかったのか? 壊死性腸炎を予防する一つの方法として、シンバイオティクス(プロバイオティクス細菌または酵母と、プロバイオティクスの増殖とコロニー形成をサポートする難消化性糖類の組み合わせ)をミルク(母乳も人工乳も含まれる)に添加することが考えられる。そのためシンバイオティクスが超早産児や超低出生体重児に有効かどうかを調べようと思った。関心のあるアウトカムとして壊死性腸炎、あらゆる原因による死亡、重篤な感染症、出生後の入院期間、神経発達の評価項目などが対象となった。 本レビューで実施したこと コクランレビューでは、いくつかの重要なデータベースを検索し、超早産児および超低出生体重児における壊死性腸炎の予防にシンバイオティクスを使用することを検討したランダム化比較試験を特定した。標準的なコクラン方法論に基づきレビューと分析を行った。GRADEアプローチを用いてエビデンスの確実性を評価した。 レビューの結果 対象者計925人を含む6件の...

心血管疾患の一次予防のためのグルテン低減食またはグルテンフリー食の効果

2 months 3 weeks ago
心血管疾患の一次予防のためのグルテン低減食またはグルテンフリー食の効果 背景 循環器疾患は、心臓や血管の障害で、急性冠症候群や脳血管障害(心筋梗塞や脳卒中など)を含む。心血管疾患に起因する障害の約50%は、最適でない食事と関連している。特に、食事性グルテン(特定の穀物に含まれるタンパク質)は、さまざまな健康被害と関連があるとされている。例えば、グルテン関連疾患に罹患した人々には、異なる胃腸症状(吸収不良や下痢など)がしばしば見られ、これらの人々に対する唯一の有効な治療法は、生涯にわたってグルテンを減らした食事やグルテンフリーの食事療法を行うことである。また、グルテンを減らした食事やグルテンフリーの食事は、一般集団においても大人気を得ている。しかし、一般集団におけるグルテン低減食やグルテンフリー食の利益と有害性に関するエビデンスは、矛盾している。グルテンの回避は病気の予防につながる可能性はあるが、グルテンフリーやグルテン制限の食事は(食事の主要成分である全粒粉の摂取量が減るため)最適でない可能性があることも懸念されている。 レビューの論点 一般集団における心血管疾患の一次予防のためのグルテン低減食またはグルテンフリー食の効果(すなわち健康関連の利益とリスク)を明らかにするために、利用可能な研究を検討した。 研究の特徴 エビデンスは2021年6月までのものである。1件のランダム化比較...
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1 hour 18 minutes ago
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