Latest Japanese Reviews

バレニクリンやシチシン等の薬剤(ニコチン受容体部分作動薬)は、禁煙に有用か、また有害事象はあるか?

1 month 1 week ago
バレニクリンやシチシン等の薬剤(ニコチン受容体部分作動薬)は、禁煙に有用か、また有害事象はあるか? 要点 ・バレニクリンは、少なくとも6か月間の禁煙に有効であり、ブプロピオン、または単独のニコチン代替療法(ニコチンパッチ等)よりも効果的であるというエビデンスが認められた。禁煙成功率は、2種類以上のニコチン代替療法を同時に行った場合(ニコチンパッチとニコチンガムの併用等)と同等である可能性がある。 ・シチシンは、少なくとも6か月間の禁煙に有効であり、バレニクリンと同等の効果が期待できるが、今後のエビデンスにより、その効果はバレニクリンには及ばないことが示される可能性がある。 ・今後の研究では、シチシンの有効性と安全性をバレニクリンや他の禁煙補助薬と比較し、また、シチシンやバレニクリンを異なる用量および異なる期間で投与することも検討する必要がある。 ニコチン受容体部分作動薬(NRPA)とは何か? 喫煙は、健康に対し極めて悪い影響を与える。喫煙者にとって、禁煙は最善の健康改善手段であるが、禁煙は難しいと感じている喫煙者は多い。ニコチン受容体部分作動薬(NRPA)は、禁煙の補助に使用される薬剤の一種である。NRPAは、禁煙時に現れる禁断症状(喫煙衝動や不快な気分など)を軽減するのに有効であり、また、喫煙時の快感も軽減される。この種類の薬剤で最も広く利用されているものはバレニクリンであり、...

水疱性類天疱瘡に対する治療法

7 months ago
水疱性類天疱瘡に対する治療法 水疱性類天疱瘡(水疱とかゆみを伴うまれな皮膚疾患)に対する最も有効な治療法は何か? 要点 ・外用ステロイド薬であるプロピオン酸クロベタゾール含有クリームの全身の皮膚への塗布は、経口ステロイド(プレドニゾン)と同等の効果があり、重篤な有害事象も少なく、死亡例も減少させる可能性がある。 ・抗炎症作用のある抗菌薬であるドキシサイクリン(200mg/日)による治療は、経口ステロイド薬であるプレドニゾロン(0.5mg/kg/日)による治療と比較して、許容可能かつ短期的な水疱のコントロールが得られ、死亡事象を含む長期的な安全性においても優れている。 水疱性類天疱瘡とは何か? 水疱性類天疱瘡は、自己免疫性水疱症と言われる病気の中では最も一般的なものである。自己免疫疾患では、体の免疫系が自分自身の組織を異物と誤認して攻撃する。水疱性類天疱瘡では、これにより皮膚に水疱が生じる。通常、水疱性類天疱瘡は高齢者に発症するが、若年者にも発症する場合がある。 水疱性類天疱瘡はどのように治療されているのか? 水疱性類天疱瘡の主な治療法は、炎症と体の免疫系を抑制するためのステロイドの内服である。しかし、経口ステロイドを長期間服用すると、重篤な有害作用を引き起こす。しかし、経口ステロイドを長期間服用すると、重篤な有害作用を引き起こす。 本レビューでは、水疱性類天疱瘡に対する他の治療法...

尿路感染症予防におけるクランベリー

7 months ago
尿路感染症予防におけるクランベリー レビューの論点 クランベリー(クランベリージュース、錠剤またはカプセル)は、尿路感染症(UTI)の予防に長年使用されてきた。クランベリーには、細菌が膀胱壁に付着するのを防ぐことができるプロアントシアニジン(PAC)という物質が含まれている。このため、感染症を予防して、働く人にとっては医療機関の受診に必要となる時間を節約できる可能性がある。しかし、現在、クランベリー製品に関して使用すべきPACの用量のレジメン(投与量、投与頻度などを含む投与計画)は確立されておらず、保健当局による正式な規制もない。特に、推奨される用量が製品のパッケージに記載されていないことがある。 実施したこと クランベリー製品を使用した場合に対して、プラセボ(クランベリーを含まない偽製品)を使用した場合または何も使用しなかった場合の尿路感染症の発生を比較したランダム化比較試験(RCT)の結果について解析した。また、抗菌薬やプロバイオティクス(乳酸菌などの生きた微生物を用いた製品)など他の処置とクランベリー製品を比較したランダム化比較試験の結果についても解析した。 わかったこと 合計8,857人が参加した50件のランダム化比較試験が見つかった。そのうち45件がクランベリーとプラセボまたは無処置を比較していた。クランベリーをジュース、錠剤またはカプセルとして摂取した場合、女性の再発...

低・中所得国における精神障害の予防と幸福の促進のためのプライマリーレベルとコミュニティワーカーによる介入

7 months 3 weeks ago
低・中所得国における精神障害の予防と幸福の促進のためのプライマリーレベルとコミュニティワーカーによる介入 本レビューの目的 このコクラン・レビューの目的は、メンタルヘルスを促進するために、看護師、助産師、教師、介護者など、プライマリーサービスや地域社会の人々が関与することの効果を評価することである。レビューでは、低・中所得国に住む小児と大人に焦点を当てた。 要点 プライマリーレベルやコミュニティワーカーの雇用を活用することは、低・中所得国に住む大人や小児のメンタルヘルスを改善する可能性がある。しかし、さらなるエビデンスが必要である。 このレビューで検討したこと メンタルヘルスのサポートが必要な人の多くは、こうしたサービスにアクセスすることができない。その理由のひとつは、メンタルヘルスの専門スタッフが不足していることである。これは特に低・中所得国で顕著である。この障壁を克服するために、看護師や教師など、メンタルヘルスに関する専門的な背景を持たない人々が、一部のメンタルヘルス・サービスを提供するための訓練を受けることができる。このレビューでは、この戦略が大人と小児のメンタルヘルスを促進し、精神障害を予防するのに役立つかどうかを調査した。また、そのコストについても評価した。 主な結果 さまざまな低・中所得国における113件の研究を対象とした。 これらの研究では、プライマリー(一次医療)...

子癇前症や子癇がある女性に対する代替硫酸マグネシウムレジメン

8 months ago
子癇前症や子癇がある女性に対する代替硫酸マグネシウムレジメン 著者の結論:  強力なエビデンスが子癇の予防と治療に対する硫酸マグネシウムの使用を支持しているが、代替治療レジメンを比較している試験は、信頼できる結論を導くには規模が小さ過ぎる。 アブストラクト全文を読む 背景:  硫酸マグネシウムは今なお子癇の予防と治療に対する選択薬である。硫酸マグネシウム投与のためのレジメンが数年間にわたって展開してきたが、まだ正式に評価されていない。 目的:  子癇前症や子癇のある女性のケアに用いられる場合の硫酸マグネシウム投与のための代替レジメンの効果を比較し、評価する。 検索戦略:  Cochrane Pregnancy and Childbirth Group's Trials Register(2010年6月)を検索した。 選択基準:  子癇前症や子癇のある女性のケアに用いられる硫酸マグネシウム投与のための様々なレジメンを比較しているランダム化試験。 データ収集と分析:  4名のレビューア全員が独自に試験の質を評価し、データを抽出した。 主な結果:  17件の研究を同定し、そのうち6件(866例の女性)が選択基準を満たした:2件の試験(451例の女性)が子癇の女性に対するレジメンを比較し、4件(415例の女性)が子癇前...

原因不明の不妊症に対する体外受精と他の治療法との比較

8 months 2 weeks ago
原因不明の不妊症に対する体外受精と他の治療法との比較 要点 体外受精(IVF)治療は、自然周期の子宮内人工授精(IUI)治療と比較して、生児出産の確率が高い可能性がある。体外受精は、クロミフェンクエン酸塩を投与して人工授精を行ったことがある女性において、卵巣刺激周期の人工授精と比較した時も、出生率が高くなる可能性がある。しかし、治療をした経験がない女性では、体外受精による生児出産率は、ゴナドトロピンあるいはクロミフェンクエン酸塩を投与して人工授精を行った場合と変わらないかもしれない。 背景 体外受精は、原因不明の不妊症のカップルによく行われる治療であるが、これは診断されていないさまざまな生物学的問題を回避できる可能性があることによる。しかしながら、高価で侵襲的であり、合併症を引き起こす可能性もある。原因不明の不妊症に対する他の治療方法としては、自然妊娠を試みる、子宮内に洗浄した精子を注入する子宮内人工授精(IUI)、排卵誘発剤であるクロミフェンクエン酸塩あるいはゴナドトロピンを使用して卵巣を刺激した周期での人工授精などがある。 知りたかったこと 原因不明の不妊症に対して、体外受精が他の治療法よりも生児出産につながるかどうかを調査した。 行ったこと 9件のランダム化比較試験(参加者を2つ以上の治療群のうちの1つに無作為に割り当てるタイプの試験)をレビューに組みこんだ。いくつかの試験...

抗酸化ビタミン・ミネラルのサプリメントは加齢黄斑変性(AMD)の進行を遅らせるか?

9 months ago
抗酸化ビタミン・ミネラルのサプリメントは加齢黄斑変性(AMD)の進行を遅らせるか? 主要な結果 - 抗酸化作用のあるマルチビタミンのサプリメントを摂取することで、加齢黄斑変性症(AMD)の進行を遅らせることができるかもしれない。 - 中等度のAMDがある人は、初期のAMDの人よりも進行のリスクが高いため、抗酸化サプリメントの利益を受ける可能性が高い。 ビタミンサプリメントは一般に安全とみなされているが、本レビューの対象の多くが小規模試験であったため、安全性に関する良質なエビデンスは得られなかった。 加齢黄斑変性症とは何か? 加齢黄斑変性症(AMD)は、中心視力が低下する目の病気である。通常、50歳以上の人にのみ診断される。AMDでは、加齢とともに目の奥(網膜)の中心部(黄斑部)が変性して侵される。 初期のAMDでは、網膜の下に黄色い斑点(ドルーゼンと呼ばれる)が眼科医によって確認される。罹患した人は、おそらく問題があることに気付いていない。病気が進行すると、ドルーゼンは大きくなる(中等度AMD)。病気の後期には、視力に必要な、目の奥の細胞が失われることがある。これは地図状萎縮と呼ばれる。時には、新しい(有害な)血管が黄斑部で成長する。これらの血管は出血して瘢痕を残すおそれがある。これは滲出型(血管新生を伴う)AMDと呼ばれる。滲出型AMDおよび地図状萎縮は後期AMDとして知られて...

シフト制労働者の睡眠の質を上げ、睡眠時間を増やして、眠気を軽減するための勤務スケジュールの変更

9 months ago
シフト制労働者の睡眠の質を上げ、睡眠時間を増やして、眠気を軽減するための勤務スケジュールの変更 要点 ・勤務スケジュールを変えると、睡眠の質が改善したり、睡眠時間が増えたり、眠気が軽減されるというエビデンス(科学的根拠)は限定的である。 ・勤務スケジュールの変更が睡眠や眠気に与える効果について、より強固な結論を引き出すには、さらなる研究が必要である。 シフト制労働者の睡眠を改善するために何ができるか? シフト制勤務はしばしば睡眠不足の原因となって、労働者の注意力の低下を招くほか、最終的に健康や労働安全に影響を及ぼす可能性がある。勤務スケジュールの変更は、シフト制勤務の望ましくない影響を抑える可能性のある方法の一つである。 調べたかったこと 勤務スケジュールをどのように調整すると、休日の睡眠を改善して勤務中の眠気を減らせるか調べたかった。 行ったこと 勤務スケジュールの以下の側面を評価した研究を探した。 ・勤務スケジュールが変わる(ローテーションがある)か、一定であるか ・勤務スケジュールの変化が規則的か、不規則であるか ・シフトの循環の方向(朝勤→昼勤→夜勤または夜勤→昼勤→朝勤) ・循環の速さ ・シフト勤務時間の長さ ・各シフトの始業時刻 ・勤務スケジュールの組み方(シフトが少ない長時間勤務またはシフトが多い短時間勤務) シフト間の休息時間の長さ ・スプリット(分割)シフト ・...

多発性硬化症がある人の状態の変化(評価項目)を予測するためにどのようなモデルがあるか?

9 months ago
多発性硬化症がある人の状態の変化(評価項目)を予測するためにどのようなモデルがあるか? なぜ多発性硬化症を研究することが重要なのか? 多発性硬化症(MS)は、脳、脊椎、神経の慢性疾患である。世界中で何百万人もの人々がこの病気を患っているが、病態やその経過は人によって大きく異なる。MSを完治することはできないが、症状を緩和したり、病状の悪化を遅らせるのに役立つさまざまな治療法がある。これらの治療法の作用の仕方はさまざまで、他の治療法より強い副作用を伴うものもある。MSの重篤度を理解することは、患者本人と医療従事者にとって重要である。 なぜ多発性硬化症では予後予測モデルが重要なのか? 予後予測モデルは、患者の病状がどれだけ進んでいるか、将来どの程度進行するか、患者本人と医療従事者が理解する上で助けとなる。この理解は、患者が人生や治療の選択を行う際のよりどころとなりうる。予後予測モデルはまた、医療従事者が個々の患者にどのような治療が最も適しているか判断したり、病気をよりよく理解するために、あるいは治療法を開発する上で役立ちうる。MSの予後予測モデルでは、病気がどのように進行していくかを予測するために、患者本人に関する一連のさまざまな情報を組合わせることになるかもしれない。予後予測モデルに組み込むべき重要な情報は、例えば、個人の属性に関する情報(年齢、性別、体格指数など)、行動に関する情...

多発性硬化症がある人の結果(評価項目)を予測するためにどのようなモデルがあるか?

9 months ago
多発性硬化症がある人の結果(評価項目)を予測するためにどのようなモデルがあるか? なぜ多発性硬化症を研究することが重要なのか? 多発性硬化症(MS)は、脳、脊椎、神経の慢性疾患である。世界中で何百万人もの人々がこの病気を患っているが、病態やその経過は人によって大きく異なる。MSを完治することはできないが、症状を緩和したり、病状の悪化を遅らせるのに役立つさまざまな治療法がある。これらの治療法の作用の仕方はさまざまで、他の治療法より強い副作用を伴うものもある。MSの重篤度を理解することは、患者本人と医療従事者にとって重要である。 なぜ多発性硬化症では予後予測モデルが重要なのか? 予後予測モデルは、患者の病状がどのだけ進んでいるか、将来どの程度進行するか、患者本人と医療従事者が理解する上で助けとなる。この理解は、患者が人生や治療の選択を行う際のよりどころとなりうる。予後予測モデルはまた、医療従事者が個々の患者にどのような治療が最も適しているか判断したり、病気をよりよく理解するために、あるいは治療法を開発する上で役立ちうる。MSの予後予測モデルでは、病気がどのように進行していくかを予測するために、患者本人に関する一連のさまざまな情報を組合わせることになるかもしれない。予後予測モデルに組み込むべき重要な情報は、例えば、個人の属性に関する情報(年齢、性別、体格指数など)、行動に関する情報(喫...

手術中に失われた血液を回収して患者自身に戻すことで、献血された血液をその患者に使用する必要性を減らせるか?

9 months ago
手術中に失われた血液を回収して患者自身に戻すことで、献血された血液をその患者に使用する必要性を減らせるか? 要点 本レビューでは、待機的で緊急性のない(外傷以外の)手術について、自己血回収術を用いる場合と用いない場合を比較した研究を評価した。手術にはさまざまなタイプがあるため、本レビューの対象は非常に広範である。エビデンスは手術のタイプによって分け、医師や患者が自身に関係するものを見つけやすいようにした。 がんの手術、人工心肺装置を使わない心臓手術、血管手術(大血管の手術)については、あまりエビデンスがない。 大半のエビデンスは、自己血回収術を用いると、献血された血液の必要性が少なくなる可能性を示唆している。自己血回収術を用いても通常の処置と比べて合併症は増えない(自己血回収術を用いた群と用いなかった群の間では差がなかった)というエビデンスは不確かだが、全体としては便益がある可能性を示している。しかし、強い結論を下す前に、エビデンスに影響している他の要素に注目した研究をさらに行う必要がある。 自己血回収術とは何か?また、なぜ用いられるのか? 手術を受ける人は、手術中に失われる血液を補うために輸血が必要になる場合がある。「輸血」は、患者の腕の静脈に挿入した細い管を通じて血液を投与するルーチンの医療行為である。輸血に使われるのは、多くは献血者から提供された血液である。輸血によって命を...

音楽療法は早産児とその両親に有益か?

9 months 1 week ago
音楽療法は早産児とその両親に有益か? 要点 ・音楽療法は、標準的なケアと比較して、おそらく早産児の介入中の心拍数を低下させる。この有益な効果は、介入後もさらに増大し、より確実性が高いものとなり、リラックス効果と安定化が長く持続することが示唆された。 ・音楽と音声による有害な影響は見られなかった。しかし、多くの研究で望ましくない影響の可能性について明確に探索していない。 ・介入による乳児、その両親、両親と乳児の愛着に対する他の明確な有益または有害な効果についてのエビデンスは見つからなかった。より明確な結論を出すには、より質の高いエビデンスが必要である。 早産児とは? 早産児とは、妊娠37週以前に生まれた新生児のことで、多くの場合、生存のために新生児集中治療室というストレスの多い環境で数週間から数カ月にわたって治療を受ける必要がある。 なぜ、早産児とその両親に対する音楽療法の潜在的な利点を調べるのか? 早産児はさまざまな健康上の問題を抱えるリスクがある。また、早産は両親にとってもトラウマとなる出来事である。そのため、早産児とその両親の身体的及び精神的健康を改善するために、新生児ケアにおける音楽療法などの補完的アプローチを用いることが多くなっている。しかし、さまざまな研究およびレビューが示す音楽療法の有効性は明確なものではない。矛盾するデータやレビューに対処するために、より包括的で厳格...

早産児の気管支肺異形成予防のために静脈内投与されるさまざまな副腎皮質ステロイド(薬)治療の利点とリスクは?

9 months 2 weeks ago
早産児の気管支肺異形成予防のために静脈内投与されるさまざまな副腎皮質ステロイド(薬)治療の利点とリスクは? 要点 - このレビューでは、ネットワークメタアナリシス(NMA)を用いた。ネットワークメタアナリシスは比較的新しいツールであり、過去の臨床試験で直接比較されていない治療法も含め、関連するすべての治療法を比較することができる。 - NMAは既存のデータにわずかな情報を加えることができ、特に未熟児出生児の気管支肺異形成(BPD)予防のための副腎皮質ステロイド(薬)の投与量の違いによる効果の比較は重要であった。 - 長期的な有害性に関して、意思決定を完全に導くのに充分なエビデンスが得られていない。したがって、ステロイドを投与する最適な方法はまだ示せない。 BPD(気管支肺異形成)とは? 未熟児として生まれた新生児は、気管支肺異形成(BPD)として知られる肺障害を発症する可能性があり、これは深刻で永続的な有害な影響を及ぼす可能性がある。 BPDはどうすれば予防できるのか? 副腎皮質ステロイドとして知られる抗炎症薬は、その抗炎症作用によってBPDの発症を抑えることができるが、それなりの潜在的リスクもある。どの種類のステロイド(デキサメタゾン、ヒドロコルチゾンなどがある)を使うか、どの程度の量を使うか、いつから治療を開始するかなど、これらの利点とリスクのバランスをとるための最適なステロ...

レイヘルスワーカー(補助的な医療従事者)は、子どもの消耗症を効果的に発見し、治療することができるか?

9 months 2 weeks ago
レイヘルスワーカー(補助的な医療従事者)は、子どもの消耗症を効果的に発見し、治療することができるか? このコクラン・レビューの目的は、消耗症(訳注:急性あるいは重度の栄養不足により、差し迫った死の危険に直面している状態のこと)の子どもの発見と治療において、専門の医療従事者よりもレイヘルスワーカー(補助的な医療従事者)の方が効果的かどうか調べることである。 要点 このレビューの結果は、重度の消耗症に対してレイヘルスワーカー(補助的な医療従事者)からケアを受けた子どもは、専門の医療従事者からケアを受けた子どもと同じような結果になるか、わずかに結果が悪くなる可能性があることを示唆している。 消耗症とは何か? 小児期消耗症とは、身長のわりにやせすぎている子どもを指す。消耗症は、子どもが十分な食事や健康的な食事を摂っていない場合、あるいは病気のために起こる。消耗症に罹患している子どもは、病気の頻度が高く、発達に問題がある場合があり、特に消耗症が重症の場合は死亡する可能性が高い。何百万人もの子どもたちが消耗症に苦しんでおり、そのほとんどが貧しい国に住んでいる。 この問題に対する最善の解決策は、そもそも消耗症の発症をなくすことである。それが不可能な場合は、できるだけ早く消耗症の子どもを発見し、治療することが重要である。しかし、治療には数週間から数カ月を要することもあり、家族が治療を受けるには困...

メンタルヘルスとウェルビーイング(幸福)を向上させるツールとしてのメンタルヘルス・ファーストエイド

9 months 3 weeks ago
メンタルヘルスとウェルビーイング(幸福)を向上させるツールとしてのメンタルヘルス・ファーストエイド このレビューの重要性は? メンタルヘルス・ファーストエイドとは、「精神衛生上の問題を発症している人、精神衛生上の問題が悪化している人、精神衛生上の危機に陥っている人に提供される援助」と定義されている。ファーストエイドは、適切な専門家の援助を受けるか、危機が解決するまで行われる。 メンタルヘルス・ファーストエイド(MHFA)は、一般の人々にメンタルヘルス・ファーストエイドを教えることを目的としたトレーニングプログラムである。MHFA訓練はカスケード・モデルで行われ、認定された指導員が研修を実施し、受講生がメンタルヘルス・ファーストエイドのスキルを習得できるよう指導する。訓練を受けた受講生は、職場や組織、地域社会の人々にメンタルヘルス・ファーストエイドを提供する。MHFA研修は、精神衛生問題についての知識を深め、それによって精神衛生問題につきまとうスティグマを軽減することを目的としている。受講生は、支援を受ける人への迅速な支援の提供方法と、必要なサービスに繋げる方法を学ぶ。 このレビューに関心を持つ人は誰か? MHFAトレーニングを検討している個人 従業員と雇用主 政策決定者 このレビューで明らかにしたいことは? メンタルヘルス・ファースト・エイド(MHFA)研修が、MHFA研修が実施...

中用量の吸入ステロイド薬でコントロール不良な喘息に推奨される治療選択肢

9 months 3 weeks ago
中用量の吸入ステロイド薬でコントロール不良な喘息に推奨される治療選択肢 要点 • 中用量の吸入ステロイド薬(ICS)に長時間作用性β2刺激薬(LABA)または長時間作用性抗コリン薬(LAMA)を追加すると、経口ステロイド薬による治療を要する喘息発作が減少する可能性が高い。またICS単独と比較して、良好な症状コントロールのオッズ(達成確率)が増加するが、ICSの用量を2倍にしても、おそらく増加しない。LAMAよりもLABAの方がはるかに多くのデータが見つかった。 • 包含された研究の実施期間は平均わずか6か月であったため、高用量ICSの長期的な副作用について、さらに研究が必要である。ステロイドによる副作用を最小限に抑えるために、ICSは最小有効量で使用することが推奨される。 喘息とは何か、またどのように治療するのか 喘息とは、気道の炎症と狭窄(細く狭くなること)を特徴とする慢性呼吸器疾患であり、喘鳴(ぜんめい)、咳、胸の圧迫感、息切れなどの症状を引き起こす。治療には、発作治療薬(短時間作用性気管支拡張薬など)や必要に応じて発作予防薬(ICSなど)の吸入薬を使用するほか、発作の誘因を避け、健康的な生活習慣を維持することが必要である。 知りたかったこと この研究では、中用量のICSで喘息を上手くコントロールできていない10代および成人を対象に、喘息コントロールを改善するのに最適な方法を...

男性不妊でないカップルの体外受精における顕微授精と一般体外受精との比較

9 months 4 weeks ago
男性不妊でないカップルの体外受精における顕微授精と一般体外受精との比較 テーマ 体外受精(IVF)中の卵子受精において、総精子数と運動率が正常な男性を持つカップルを対象に、顕微授精(卵細胞質内精子注入法、ICSI)と従来の体外受精(c-IVF)を比較した。 レビューの論点 総精子数と運動率が正常な男性を持つカップルにおける顕微授精と従来の体外受精の効果に関するエビデンスをレビューした。 背景 40年以上前に開始されて以来、体外受精は不妊治療の礎となっている。体外受精の過程では、卵巣を過剰に刺激して複数の卵子を採取する。従来の体外受精の場合、卵子は実験室で精子と一緒に培養され、受精するかどうか待たれる。もともと1992年に発見された顕微授精は、精子の数が少ないことを克服するための受精技術として導入された。顕微授精は現在、体外受精の追加治療としても用いられ、従来の体外受精で受精率が低かったり、完全に受精しなかったりした症例や、軽度の男性不妊症、あるいは原因不明の不妊症の場合にも利用されている。顕微授精が従来の体外受精と比較してより好ましい結果をもたらすかどうかを比較した。 研究の特徴 本レビューは、不妊治療を受けた計1,539組のカップルを対象として、顕微授精と従来の体外受精を比較した3件のランダム化比較試験(RCT)を含んでいる。エビデンスは2023年2月現在のものである。 主な結...

呼吸器を使用し、脳出血のリスクがある未熟児の痛みや不快感に対処する薬剤

10 months ago
呼吸器を使用し、脳出血のリスクがある未熟児の痛みや不快感に対処する薬剤 レビューの論点 痛み止め(鎮痛薬)は、正期産(訳注:37週0日~41週6日)よりも早く生まれて(「早産児」)機械的な呼吸補助を必要とする赤ちゃんの脳出血や死亡を減らし、長期的な発達を改善するか 背景 早産児、特に妊娠28週よりも前に生まれた赤ちゃんは、時に脳出血を起こすことがある。脳の出血が重度でなければ、赤ちゃんは完全に回復するか、のちに問題があっても軽度で済むかもしれない。出血が重篤になると死亡するか、のちにいくつか問題が生じる可能性がある。現在のところ、脳出血を予防したり治療したりする対処方法はない。 実施したこと 早産児の脳出血予防のための鎮痛薬を検討したコクラン・レビューを検索した。各レビューの質を評価し、その結果を要約することによって、各治療薬に関連する現在のエビデンスを一か所に集めた。 わかったこと コクラン・レビュー7件とコクラン・レビューのプロトコール(計画書)1件を対象とした。2件のレビューには、対象外の範囲の研究が含まれていた。たとえば、妊娠末期に普通に生まれた赤ちゃんや、呼吸器を必要としない赤ちゃんに焦点を当てたものなどである。それ以外の5件では、パラセタモール(3件)、ミダゾラム(3件)、フェノバルビタール(9件)、オピオイド(20件)、イブプロフェン(5件)が検討されていた。 主な...

運動ニューロン疾患として知られる筋萎縮性側索硬化症の患者における経腸経管栄養

10 months ago
運動ニューロン疾患として知られる筋萎縮性側索硬化症の患者における経腸経管栄養 要点 筋萎縮性側索硬化症(ALS)患者において、経管栄養の使用と経口栄養の継続を比較した、または、異なる種類や方法における栄養チューブ留置の安全性とタイミングを調査したランダム化または準ランダム化(部分ランダム化)比較試験は見つからなかった。ALSは運動ニューロン疾患(MND)の最も一般的な病態であり、この2つの用語はしばしば同じ意味で使われる。 ランダム化試験および準ランダム化試験は、参加者のグループにおける類似性を保証することを目的とした試験である。このような研究は、栄養チューブの挿入が経口栄養の継続と比較して生存期間を延長し、生活の質を改善するかどうかについて、臨床家やALS患者に情報を提供することができる。しかし、質の高いエビデンスがないにもかかわらず、国際的な専門家のコンセンサスやガイドラインがALS患者への経管栄養を支持しているため、このような試験を実施するには倫理的な問題がある。 ALSとは? ALSは、運動を司る神経が機能しなくなる病気である。ALSは衰弱を引き起こし、麻痺の状態になるまで時間の経過とともに悪化する。それは、ほとんどの場合が命に関わるものである。 ALS患者のほとんどが嚥下障害を発症する。これらは深刻な体重減少を引き起こし、患者は食べ物や飲み物を気管に吸い込む危険性がある...

糖尿病患者に対する手術前、手術中および手術後の厳格な血糖管理にはどのような効果があるのか

10 months 1 week ago
糖尿病患者に対する手術前、手術中および手術後の厳格な血糖管理にはどのような効果があるのか 要点 - 厳格な血糖管理は血糖値の低下を招き、「低血糖」(健康な血糖値を下回ること)のリスクを高める可能性がある。 - 厳格な血糖管理によって死亡率は低下しない。また、感染症および腎障害のリスクは減少せず、入院期間や集中治療室の滞在期間が短縮されることもない。しかし、厳格な血糖管理によって心血管障害のリスクが減少する可能性がある。 - さまざま種類の手術に対する厳格な血糖管理の効果を明らかにするには、さらに多くの研究が必要である。 これまでにわかっていること 周術期とは、病棟への入院、麻酔、術後の回復など、患者ひとりの手術前、手術中、手術後の各段階を網羅した外科手術前後の期間のことである。糖尿病患者は、通常よりも手術後の合併症のリスクが高い。糖尿病は術後の合併症の危険因子としてよく知られており、入院期間の延長、医療資源の利用の増加、さらに死亡率の上昇を引き起こす。最も重大な合併症のひとつが、手術前後の感染症リスクの増加である。しかし、糖尿病患者の手術に伴うリスクを減らすために、周術期に、通常よりも厳格な血糖管理を目指すことが、従来の血糖値を目標とするよりも優れているかどうかは明らかになっていない。 知りたかったこと 前回のレビューの結果は、糖尿病患者に対する手術中の血糖管理方法について明らか...
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21 hours 51 minutes ago
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