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成人のうつ病に対するオメガ3脂肪酸

3 years 11 months ago
成人のうつ病に対するオメガ3脂肪酸 なぜこのレビューが重要なのか? 大うつ病性障害(MDD)は、憂鬱な気分、あらゆる活動に対する興味や喜びの顕著な低下を特徴とする。MDDは個人や社会に悪影響を与え、しばしば長期にわたる。MDDに対する有望な治療の1つがオメガ3油として知られるn-3多価不飽和脂肪酸(n-3PUFA)で、脂肪の多い魚やその他の魚介類、ナッツや種子類に含まれる。さまざまなエビデンスが、n-3PUFAが抑うつ症状に影響する可能性を示唆しているが、知見が異なる研究が多く、結論に達するのは困難である。 このレビューに関心をもつ人は誰か? 総合診療医、メンタルヘルスや精神科の専門医など医療従事者。MDD患者、患者の家族など。 このレビューでわかることは何か? MDDと診断された患者において、n-3PUFAは別の方法と比較して、抑うつ症状、好ましくない副作用、回復率、生活の質、研究からの脱落率に影響を及ぼすか? どのような研究がレビューに含まれたか? このレビューは、同じ手法を用いた以前の論文(Appleton 2015)を更新したものである。MDDと診断された成人にn-3PUFAまたは他の代替物を投与した、2021年1月までに完了したあらゆるランダム化比較試験について、科学的データベースを検索した。 35件の関連研究が含まれている。1,924人を対象とした34件の研究では、n...

脳卒中や時間の経過とともに悪化しない脳損傷(非進行性脳損傷)後のリハビリテーションをサポートするための環境エンリッチメントによる治療

3 years 11 months ago
脳卒中や時間の経過とともに悪化しない脳損傷(非進行性脳損傷)後のリハビリテーションをサポートするための環境エンリッチメントによる治療 背景 リハビリテーションは、脳卒中や、その他の非進行性の脳損傷に対して、セラピーを通じて回復を促す。しかし、セラピーの時間以外では、患者はほとんど刺激を受けることがない。環境エンリッチメントとは、リハビリテーションにおける比較的新しい概念で、環境そのものが魅力的で、運動やゲームのような身体的、思考的、社会的な活動を含むようにデザインされている。例えば、赤ちゃんのための保育園は面白くて刺激的かもしれないが、大人のための病院の環境は一般的にそうではない。環境のデザイン単独で、特別なリハビリテーションを更に多く実施しなくても活動を促せるように(強制ではなく)できたほうがいい。 レビューの論点 本レビューは、環境エンリッチメントを用いた治療が、他の治療法と比べて良いのか悪いのかを検討した。 検索期間 エビデンスは2020年10月26日までのものである。 研究の特性 対象者:脳卒中または非進行性の脳損傷(認知症、アルツハイマー病や多発性硬化症ではなく、外傷性脳損傷など)の成人 介入:環境エンリッチメントの介入は、通常、コンピュータやゲーム機器、音楽や読書など、複数の活動を含む 比較:環境への介入を、通常の治療(通常の理学療法、言語療法、作業療法)または代替療...

脳卒中患者とその介護者への情報提供

3 years 11 months ago
脳卒中患者とその介護者への情報提供 レビューの内容は何か? 脳卒中後の人への情報提供の効果に関するエビデンスを検討した。脳卒中や軽度の脳卒中(一過性脳虚血発作(TIA))を発症した人、またはその友人や家族などの介護者を対象にした。主に、脳卒中という病気そのものや脳卒中のケアに関する知識、気分、生活の質(QOL)への影響を調べた。 背景 脳卒中は、血液の供給不足により、突然、脳の機能が失われる病気である。脳卒中は、死亡や身体的・精神的な問題を引き起こす可能性がある。そして、その人の人生や周りの人に大きな影響を与える。 脳卒中の生存者とその介護者は、脳卒中について十分な情報を提供されなかったと訴えることが多い。また、退院後の生活の準備ができていないと感じることが多い。何も考えられなかったという人もいる。情報が説明されなかったり、間違ったタイミングで与えられることもあった。情報は、健康をよりよく管理し、脳卒中後の生活に適応するのに役立つかもしれない。 このレビューでは、多くの情報を与えられた方が良いのか悪いのかを検討した。また、情報の提供の仕方が重要かどうかも検討した。 研究の特性 5,255人の脳卒中患者と3,134人の介護者を対象とした33件の研究が見つかった。11件の研究では、リーフレット、DVD、病歴、個人用パンフレットにより、受動的に情報を提供された。22件の研究では、講演、...

体外受精(IVF)に用いる成長ホルモン剤

3 years 11 months ago
体外受精(IVF)に用いる成長ホルモン剤 レビューの論点 体外受精を受ける女性に追加治療として成長ホルモンを投与する場合と、投与しない場合とを比較したエビデンスを検討した。 背景 体外受精を行う月経周期では、卵巣を刺激してより多くの卵子を成熟させるために、ゴナドトロピン療法を行う必要がある。理論的には、成長ホルモンを追加で使用することで、ゴナドトロピン療法の効果を高められる可能性がある。体外受精を受ける女性を対象にして、成長ホルモンを使用した場合と使用しない場合を比較して、利益とリスクを評価した。体外受精(IVF)治療において「低反応者(poor responder)」は、通常、卵巣予備能が低い比較的高齢の女性や、過去の体外受精(IVF)治療で最大量の刺激薬を投与したにもかかわらず採卵数が5個に満たなかった女性をさす。卵巣予備能が良好で、刺激後の卵巣反応が良好(採卵数が5個以上)である比較的若い女性は、「正常反応者」と考えられる。 研究の特徴 1,352人の女性を対象とした16件のランダム化比較試験が確認された。ランダム化比較試験では、対象者は無作為に2群に分けられる。今回は、一方の群は体外受精と成長ホルモンの投与を受け、もう一方の群は体外受精のみを受けた。エビデンスは2020年11月11日現在のものである。 主な結果 「正常反応者」では、追加で成長ホルモンを使用した場合、出生率...

病状が不良な入院患者を認識し、管理するためのチェックリストと専門チーム

3 years 11 months ago
病状が不良な入院患者を認識し、管理するためのチェックリストと専門チーム 本レビューの目的は何か 臨床のスタッフは、病状が悪化した成人の入院患者が支援を必要としていることを迅速に認識する必要がある。そのための方法の1つとして、病棟で働く医師や看護師は、バイタルサイン(血圧や脈拍など)のチェックリストを使って、患者の状態が悪化している兆候を認識することができる。また、これらのチェックリストは、迅速な評価と治療のために、医師や看護師の専門チームに患者を紹介する際にも使用される。チェックリストの使用と専門家チームへの紹介が、これらの資源を持たない病棟と比較して、死亡数、集中治療室(ICU)への予定外の入室/再入室、入院期間、および心停止/呼吸停止の数を減少させるかどうかを検証するために、本レビューを実施した。 要点 医師や看護師が、病状が悪化する患者を早期に認識し、管理のために専門家チームに紹介するためのチェックリストは、死亡数、予定外の集中治療室(ICU)への入室数、入院期間、院内での心停止の数において、ほとんど、あるいは全く差がない可能性があるというエビデンスが見つかった。 レビュー結果から分かったこと このコクランレビューでは、医師や看護師が病院内で病状が悪化している患者を認識し、専門チームに紹介するための病院内チェックリストの効果に関する研究から分かったことを紹介する。急性期病棟...

肺炎の予防と治療のためのビタミンC補給

3 years 11 months ago
肺炎の予防と治療のためのビタミンC補給 レビューの論点 成人と小児において、肺炎の予防および治療を目的としたビタミンC補給の役割を、補給しない場合と比較する。 背景 肺炎は、ウイルス、細菌、真菌により引き起こされる胸部感染症である。ビタミンCは免疫系に関与するため、その補給は小児および成人で肺炎の予防と治療に重要となり得る。肺炎の予防と治療におけるビタミンCの役割を評価した。 検索期間 2020年3月4日までの文献を検索した。 研究の特徴 5つの研究と2件の進行中の研究を対象とした。5件の研究には計2,655人が参加し、1つの高所得国(米国)および2つの低中所得国(バングラデシュ、パキスタン)で実施された。3件の研究は病院、1件は学校、1件は軍事訓練センターで行われた。3件の研究に5歳未満の小児が含まれ、1件に学齢期の子供が、1件に成人の参加者が含まれていた。2件の研究が肺炎予防におけるビタミンC補給の効果を、3件の研究は肺炎治療におけるビタミンC補給の効果を評価した。ビタミンCの用量は、125 mg、200 mg、1 g、および2 gであった。 研究の資金源 2件の研究が製薬会社からの資金提供を受けていた。3件の研究は資金提供元について報告されていなかった。 主な結果 肺炎予防のためのビタミンCについて、肺炎の割合(発生率)、一般的な肺炎の頻度(有病率)、肺炎による死亡数(死亡...

急性くも膜下出血患者の血圧を変化させる様々な治療法の評価

3 years 11 months ago
急性くも膜下出血患者の血圧を変化させる様々な治療法の評価 背景 くも膜下出血は、脳の周囲の空間に出血して起こる脳卒中の一種で、毎年、人口10万人あたり9人が発症している。くも膜下出血の死亡率(死亡)は30%から45%で、生存者の20%は日常生活動作に援助が必要な状態になる。現在、短期的な治療としては、血圧を変化させて、高血圧を誘発する(つまり血圧を上げる)か、血圧を下げるかのいずれかが考えられるが、急性くも膜下出血の人における血圧変化の有益性と有害性については不明である。 レビューの論点 本レビューでは、急性くも膜下出血患者の血圧を変化させることの有益性と有害性を検討した。 検索日 科学的なデータベースを使用して、開始から2020年9月までの期間で検索を行った。 研究の特性 急性くも膜下出血患者の血圧変化を評価したランダム化比較試験(2つ以上の治療群のいずれかに無作為に分けられる試験)が3件見つかった。61人が参加した2件のランダム化比較試験では、高血圧の誘発をプラセボ(偽治療)または無治療と比較した。224人が参加した1件のランダム化比較試験では、血圧の低下とプラセボ(偽治療)を比較した。試験の逐次解析を用いて、重要な治療効果を検討するために必要な研究参加者数(情報量)を推定した。試験の逐次解析では、すべての治療効果について情報が不足していた。すべての試験はバイアスのリスクが高...

小児における呼吸器合胞体ウイルス(RSV)感染症重症化予防のためのパリビズマブの使用

3 years 11 months ago
小児における呼吸器合胞体ウイルス(RSV)感染症重症化予防のためのパリビズマブの使用 レビューの論点 小児の呼吸器合胞体ウイルス(RSV)重症化予防のためのパリビズマブの効果(利益と有害性)は何か? 背景 RSV(訳注:日本ではRSウイルスと表記されることが多い)は、主に生後1年以内の小児における急性呼吸器感染症の主な原因であり、年間3,310万件の感染があり、その90.6%が低・中所得国で発生していると推定されている。これらの感染症は、鼻水、発熱、咳、息切れ、喘鳴、哺乳困難などの症状を呈する。特に生後2か月未満の乳児では、入院や集中治療室への入院、死亡に至ることもあり、全世界の5歳未満の小児における入院率は人口10万人あたり1,970人、死亡者数は年間59,600人と推定される。また、喘鳴の再発や慢性的な肺疾患など、長期的な合併症を引き起こす可能性もある。 シナジスの製品名で販売されているパリビズマブは、重症化するリスクの高い小児において、1か月ごとに最大5回まで筋肉注射を行い、重症化を予防する薬剤である。 検索日 エビデンスは2021年10月14日までのものである。 研究の特徴 3,343人の参加者を含む5件の研究を組み込んだ。どの研究も、早産や心臓・肺の病気など、基礎疾患によりRSVに感染した場合に有害な結果(評価項目)をもたらすリスクの高い子どもたちを含む、少数の参加者を...

成人がん患者にみられる化学療法による悪心・嘔吐の予防には、どのような薬剤の組み合わせがよいか

3 years 11 months ago
成人がん患者にみられる化学療法による悪心・嘔吐の予防には、どのような薬剤の組み合わせがよいか 化学療法による悪心・嘔吐の負担とその予防に役立つものは何か 化学療法は、成人がん患者の約70~80%に対して悪心(吐き気、嘔気)と嘔吐を誘発する(CINV)。化学療法の種類によって、高度催吐性化学療法(高度の吐き気を催すもの)と中等度催吐性化学療法(中等度の吐き気を催すもの)がある。複数の薬剤の組み合わせにより、高度および中等度催吐性化学療法を受けている成人のCINVに対して高い有用性が示されている。 本レビューの目的 ネットワークメタアナリシスを用いて、高度または中等度の催吐性化学療法を受けている患者のCINV予防のためのさまざまな薬剤の組み合わせの有益性と有害性を比較し、治療の順位を明らかにすることを目的とした。ネットワークメタアナリシスとは、すでに発表された試験で報告された異なる治療法を比較するために使用される手法であり、これには元の各試験にそのような比較が記載されていない場合も含まれる。 レビューの対象とした試験 検索対象として選択した医学データベースと試験登録を2021年2月まで検索した。臨床でよく使用されている高度または中等度催吐性化学療法を受けるあらゆる種類のがんの成人患者を対象に、CINVの予防を目的として複数の薬剤の組み合わせを比較した研究を対象とした。特に、化学療法後...

脳卒中回復のための選択的セロトニン再取り込み阻害薬

3 years 11 months ago
脳卒中回復のための選択的セロトニン再取り込み阻害薬 レビューの論点 選択的セロトニン取り込み阻害薬(SSRI)が脳卒中の回復に与える影響は? 背景 脳卒中は身体障害の主な原因の一つである。脳卒中による障害には、トイレや洗濯、歩行などの日常生活に支障をきたすものがある。時には障害が重く、基本的な動作を行うために他人に頼るようになることもある(これを「依存」という)。以前、SSRI(脳内の化学物質のレベルを変化させることで作用する、通常、気分障害の治療に用いられる薬剤の一種)が脳卒中後の回復を改善するかどうかを調べることを目的としたコクラン・レビューはの更新版を発表した。 2019年の更新以降、2つの大規模な研究が完了しているため、このレビューのさらなる更新を行う必要がある。バイアスを回避するための厳密な方法(例えば、脳卒中患者が実薬とプラセボのどちらを投与されたかを評価者が知っているなど)を用いた、質の高い試験のみを主な分析対象とした。これらの研究を「バイアスリスクが低い」研究と呼んでいる。 また、SSRIの他の効果、例えば、腕や脚の脱力感の重症度の改善、気分、不安、認知、生活の質の改善、出血や発作などの副作用の有無などについても調べた。 研究の特性 合計で76件の研究が見つかり、脳卒中後1年以内の脳卒中患者13,029人を対象とした。参加者は幅広い年齢層であった。約半数の研究では...

高齢者の大腿骨頸部骨折からの回復を支援するには、様々な専門分野(多職種)の混合チームが最適か?

3 years 11 months ago
高齢者の大腿骨頸部骨折からの回復を支援するには、様々な専門分野(多職種)の混合チームが最適か? 要点 - 老年病の医師やその他の医療専門家が率いる様々な専門性を持つチーム(多職種リハビリテーションチーム)が提供するケアは、通常のケアと比較して、より多くの大腿骨頸部骨折による入院高齢者の回復に貢献する可能性がある。 - 退院後の多職種によるリハビリテーションが通常のケアよりも優れているかどうかは、十分なエビデンスがないためわからない。 - 今後の研究は、人々が早期に退院して地域で支援を受けられるように、様々な専門家が集まって構成される多職種チームが提供する最善の治療法を特定することを目的に行なうべきである。 大腿骨頸部骨折の治療法にはどのようなものがあるか? 高齢者において、大腿骨頸部骨折はよくおこるが、重大な損傷である。大腿骨頸部骨折をした人の約3分の1は、怪我をしてから1年以内に死亡する。大腿骨頸部骨折をした人は、その他の状態により回復が遅くなる場合もある。多くの人が、骨折前の運動能力や自立した生活を取り戻すことができず、その後、介護施設での入所生活が必要になることもある。 通常、大腿骨頸部骨折の治療は、手術後に、運動機能や入浴・着替えなどの日常生活の基本的な機能を回復させるための治療が病棟で行われる。これには、院内の他の部署の人も関わることがある。しかし、大腿骨頸部骨折の人は...

Measures implemented in the school setting to contain the COVID-19 pandemic: a rapid review

3 years 11 months ago

This review provides insight into the effectiveness of measures implemented in the school setting to contain the COVID-19 pandemic.

While there are limitations to this review, the review demonstrates that a range of different measures can be effective at reducing COVID-19 transmission, especially when multiple interventions are implemented together. Importantly, the review demonstrates that schools can stay open (or reopen) safely when prevention measures are implemented effectively. The effectiveness of interventions is influenced by many things, including the levels of community transmission. Given the rapid and widespread advancements in prevention and containment measures, most notably, the COVID-19 vaccines and increases in testing capacity, as well as the rise of more transmissible variants of the virus, an update to this review may yield very different results.

What was studied in the review?
In order to reduce the spread of the virus that causes COVID-19, many governments and societies put mitigation measures in place in schools. However, we do not know whether these measures work with regards to reducing the spread of the virus, or how these measures affect other aspects of life, such as education, the economy or society as a whole.

Key messages
Reopening schools or keeping schools open while having a broad range of measures in place can reduce transmission of the virus that causes COVID-19. Such measures can also reduce the number of people who will need to go to hospital due to developing COVID-19. However very little is known about other consequences of these measures, such as those linked to education, resources, and physical or mental health, as this knowledge is mostly based on studies modelling the real world. More studies set in the real world using real-world data are needed.

Lead author Shari Krishnaratne explains:

“This review provides insight into the effectiveness of measures implemented in schools to contain the COVID-19 pandemic. Whilst the review addresses a very important question there are limitations to the evidence it provides. We searched for studies for the review in December 2020, at a time when there was a lack of real-world evidence. As such, most of the studies included in this review use modelling. This review therefore shows an overall absence of real-world evidence about the effectiveness of these measures. However, there is enough evidence from the modelling studies and in other reviews such as one on travel measures for us to have some confidence that there is likely to be a positive effect on transmission, but how an intervention works in one location might not be the same as in another.
 
There are limitations to the evidence, but it does suggest that schools can stay open (or reopen) safely when prevention measures are implemented effectively. The effectiveness of interventions is influenced by many things, including the levels of community transmission. Given the rapid and widespread advancements in prevention and containment measures, most notably, the COVID-19 vaccines and increases in testing capacity, as well as the rise of more transmissible variants of the virus, an update to this review may yield very different results.”

What are measures implemented in the school setting?
Measures in the school setting can be grouped into the following four broad categories.

  1. Measures reducing the opportunity for contacts: by reducing the number of students in a class or a school, opening certain school types only (for example primary schools) or by creating a schedule by which students attend school on different days or in different weeks, the face-to-face contact between students can be reduced.
  2. Measures making contacts safer: by putting measures in place such as face masks, improving ventilation by opening windows or using air purifiers, cleaning, handwashing, or modifying activities like sports or music, contacts can be made safer.
  3. Surveillance and response measures: screening for symptoms or testing sick or potentially sick students, or teachers, or both, and putting them into isolation (for sick people) or quarantine (for potentially sick people).
  4. Multicomponent measures: measures from categories 1, 2 and 3 are combined.

What is the aim of the review?
The authors aimed to find out which measures implemented in the school setting allow schools to safely reopen, stay open, or both, during the COVID-19 pandemic.

What did we do?
They searched for studies that looked at the impact of these types of measures in the school setting on the spread of the virus that causes COVID-19, the impact on the healthcare system (i.e. how many hospital beds are needed), as well as important social aspects (i.e. how often students attended school). The studies could focus on students, teachers and other school staff, as well as on families and the whole community. They could use real-life data (observational studies) or data from computer-generated simulations (modelling studies).

View the video in German, French, or Spanish

What are the main results of the review?
The authors found 38 relevant studies. Most of these were modelling studies (33 studies). Five studies used real-world data. Twenty studies were conducted in North or South America, 16 in Europe and two in China.

Below we summarise the main findings by category.

  1. Measures reducing the opportunity for contacts
    The authors found 23 modelling studies assessing measures to reduce the opportunity for contacts. All studies showed reductions in the spread of the virus that causes COVID-19 and the use of the healthcare system. Some studies also showed a reduction in the number of days spent in school due to the intervention.
  2. Measures making contacts safer
    The authors found 11 modelling studies and two real-world studies looking at measures, such as mask wearing in schools, cleaning, handwashing, and ventilation. Five of these studies combined multiple measures, which means we cannot see which specific measures worked and which did not. Most studies showed reductions in the spread of the virus that causes COVID-19; some studies, however, showed mixed or no effects.
  3. Surveillance and response measures
    We found 13 modelling studies and one real-world study assessing surveillance and response measures. Twelve studies focused on mass testing and isolation measures, while two looked specifically at symptom-based screening and isolation. Most studies showed results in favour of the intervention, however some showed mixed or no effects
  4. Multicomponent measures
    They found three studies that looked at multicomponent interventions, where it was not possible to determine the effect of each individual intervention. These included one modelling study and two real-world studies. These studies assessed physical distancing, modification of activities, cancellation of sports or music classes, testing, exemption of high-risk students, handwashing, and face masks. Most studies showed reduced transmission of the virus that causes COVID-19, however some showed mixed or no effects.

How confident are we in the findings of this review?
Confidence in these results is limited. Most studies used models, that is, they estimated the effects of the interventions rather than observing outcomes. As the models are built on assumptions about how the virus spreads and how people behave, we lack real-world evidence. Many studies were published as 'preprints' without undergoing rigorous checks of published studies, which further limits confidence. Also, the studies were very different from each other (for example, with regards to the levels of transmission in the community).

How up to date is this evidence?
The evidence is up-to-date to December 2020. It is expected this review will be updated in Spring 2022.

Monday, January 17, 2022
Lydia Parsonson

分層黄斑円孔に対する手術の有効性

3 years 11 months ago
分層黄斑円孔に対する手術の有効性 なぜこの問題が重要なのか? 分層黄斑円孔とは、網膜の中心の黄斑と呼ばれるところに小さな欠損ができて膜が薄くなったものである。網膜は目の奥で光を感知する層で、黄斑はものを細かく見分けるのに欠かせない。分層黄斑円孔では、手術により視力の低下を防げる(または視力を改善できる)とする向きもあるが、今のところコンセンサスは得られていない。本レビューの対象となったのは、分層黄斑円孔の患者の視力を手術により改善できるか判断するために行われた公表済みの研究である。 どのようにエビデンスを特定し、評価したか? まず、ランダム化比較試験(患者を2つかそれ以上の治療グループのいずれかに無作為に割り付けて行う臨床研究)を検索した。なぜなら、治療の効果について最も確かなエビデンスが得られるのは、こうした研究だからである。その後、結果を比較し、各研究から得られるエビデンスを要約する計画だった。そして最後に、研究方法、規模、またさまざまな研究の結果がどの程度似ているかなどの要因に基づいて、エビデンスの信頼性を評価することを目指した。 レビューの結果 検索の結果、見つかったのは、分層黄斑円孔と診断された合計36人の患者を含む研究1件だった。この研究では、手術を受けずに経過を観察した人に比べて、手術を受けた人は6か月後に視力が改善する可能性があることが示された。とはいえ、研究のデ...

医療に関する意思決定を行う人に対する意思決定コーチング

3 years 11 months ago
医療に関する意思決定を行う人に対する意思決定コーチング 背景 治療(例:手術)やスクリーニング(例:健康上の問題があるかどうかを知るための検査)において、人々がより良く意思決定に関われるよう支援を行うニーズがある。人々が、その選択肢に関連する最良のエビデンスを知り、問題点を医療従事者と共有することができれば、質の高い意思決定ができる。 意思決定コーチング(対象者の自発的な意思決定を促すコミュニケーション手法)は、人々が健康上の意思決定を行うための準備を支援する。意思決定コーチングは、トレーニングを受けた、または意思決定コーチングの手順書を使用している医療従事者(看護師、医師、薬剤師、ソーシャルワーカー、ピア・ヘルスワーカーなどの健康支援者など)によって行われる。 本レビューは、意思決定コーチングが、人々が医療上の意思決定を行うための準備として役立つかどうかを検討した。 何をしたのか? 本レビューは、7カ国の意思決定支援者、医療従事者、教師、研究者からなるチームで実施した。 自分自身や家族のための治療やスクリーニングに関する医療上の意思決定を行うための準備として、意思決定コーチングを人々(大人と子ども)に検証した研究を検索した。 意思決定コーチングを受ける人が、無作為に介入グループに割り付けられた(例:コンピュータを使って誰がどのグループに入るかを決める)研究を本レビューの対象とし...

多面的介入による認知症と認知機能低下の予防

3 years 11 months ago
多面的介入による認知症と認知機能低下の予防 レビューの論点 認知症の2つ以上のリスク因子を対象とした介入によって、認知機能の低下と認知症を予防できるのか? 背景 認知症とは、記憶力や他の思考力(認知機能)が低下し、完全に自立した日常生活ができなくなる状態である。その原因は、脳のさまざまな問題にあるが、そのほとんどは加齢とともに増加する。認知症のリスクは、年齢が上がるにつれて誰もが増加するが、誰もが同じようにリスクを抱えているわけではない。 認知症の可能性を高めるいくつかの危険因子が確認されている。中年期の高血圧、糖尿病、喫煙、多量の飲酒、運動不足などである。これらのリスク因子に対処することで、認知機能の低下や認知症を予防し、または、少なくともその発症を遅らせることができるかもしれない。認知症は複雑な状態であり、さまざまなリスク因子があるため、1つのリスク因子だけを対象とするのはあまり効果的ではないかもしれない。このレビューでは、少なくとも2つのリスク因子を改善させることを目的とした介入(多面的介入)を検討した。 研究の特性 2021年4月28日までに出版されたもので、認知症ではない人を多面的介入群と通常のヘルスケア(例:一般的な健康アドバイス)を受ける群に無作為に割り付け、後に認知症になった人の数を調べたり、または認知機能を測定して、2つの群を比較した研究を検索した。その結果、9...

冠動脈疾患に対する運動を中心としたリハビリテーション

3 years 11 months ago
冠動脈疾患に対する運動を中心としたリハビリテーション 背景 冠動脈疾患(CHD)は、世界で主な死因の一つである。しかし、冠動脈疾患による死亡率の減少にともない、冠動脈疾患を抱えながら生活する人が増えており、その兆候(狭心症や運動時の息切れ、疲労など)を管理したり、心臓発作などをこの先に起こさないためにサポートをする必要がある。運動を中心とした心臓リハビリテーション(運動のみ、または心理的なサポートや患者教育と運動との組み合わせ)は、冠動脈疾患をもつ人たちの健康状態(死亡率など)と各評価項目(入院の有無など)を改善する目的でおこなわれる。 研究の特徴 冠動脈疾患をもつ全年代を対象とし、運動をしない場合と比べた運動を中心としたリハビリテーションの効果についてのランダム化比較試験(参加者が2つ以上の治療グループのうちのいずれか1つに無作為にわけられる試験)を検索した。2020年9月現在のエビデンスである。 主な結果 この更新版では、22件の研究(7,795人の参加者)を追加で採用した。合計で23,430人の冠動脈疾患をもつ人々を含む85件の研究をまとめたデータとなり、その参加者は過去に心臓発作を起こしたことがあったり、心臓バイパス手術や血管形成術(狭くなったり詰まったりした動脈や静脈を広げる手術)を受けていた人が多かった。運動のみの介入をおこなった研究は38件(45%)で、運動と他の介...

子宮内人工授精(精子を直接子宮に入れる方法)で妊娠を希望する女性に最も効果的な薬は何か。

3 years 11 months ago
子宮内人工授精(精子を直接子宮に入れる方法)で妊娠を希望する女性に最も効果的な薬は何か。 要点 - 不妊治療薬とは、女性が妊娠するために使われる一連のホルモンや薬をさす。このレビューでは、広く使用されている2つの不妊治療薬(ゴナドトロピンと抗エストロゲン薬)を比較した結果、ゴナドトロピンの方がおそらく出生数を増加させることが示された。 - 他の不妊治療薬の有効性の比較については、出生率と多胎妊娠(2人以上の赤ちゃんを妊娠すること)の両方において、信頼できるエビデンスがほとんど得られなかった。 - エビデンスを向上させるために、今後の子宮内人工授精の研究では、不妊治療薬とプラセボ(偽薬)を比較する必要がある。また、抗エストロゲン剤とアロマターゼ阻害剤(これも広く使用されている不妊治療薬である)を比較した研究も必要である。 不妊症とは? 不妊症とは、1年以上の間、避妊せずに定期的に性交を続けても妊娠していない状態をさす。自然妊娠しやすさは年齢とともに低下するため、医師は女性の年齢によって治療方針を変えることがある。35歳以上の女性であれば、6ヶ月が経った時点で不妊症として治療を行う医療機関もある。 不妊症の治療はどのように行われるか? 不妊症の治療は、その原因によって異なる。このレビューでは、さまざまな不妊治療薬を併用した子宮内人工授精に焦点を当てた。不妊治療薬は、排卵を促すホルモン...

不妊症女性のクロミフェン抵抗性多嚢胞性卵巣症候群に対する超音波ガイド下経腟的卵巣開孔術

3 years 11 months ago
不妊症女性のクロミフェン抵抗性多嚢胞性卵巣症候群に対する超音波ガイド下経腟的卵巣開孔術 レビューの論点 クロミフェン抵抗性の多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)女性に、排卵誘発の為に超音波ガイド下経腟的卵巣開孔術を行うことが有益かどうか調べた。 背景 クロミフェンクエン酸塩はPCOS(生殖年齢の女性によく見られるホルモン異常)の女性に対し、排卵誘発(卵巣から卵子を放出させること)の第一選択薬の一つとして使用される。しかし、15~40%のPCOS女性はクロミフェン投与後も排卵しない(クロミフェン抵抗性という)。超音波ガイド下経腟的卵巣開孔術(腟内に挿入した超音波プローブの画像を参照して卵巣に穴をあけること)は、クロミフェン抵抗性PCOS女性に対して、優良な卵胞の放出(排卵)を補助するために行われる。また、クロミフェン抵抗性PCOS女性に対する排卵誘発の方法として、ゴナドトロピン(注射用ホルモン薬)が使用されることもある。 腹腔鏡(骨盤内に向かって小さな傷をつくり、細いカメラで卵巣を観察する)による卵巣開孔と比較して、超音波ガイド下経腟的卵巣開孔術は手術合併症のリスクを低減する可能性が示唆されている。しかしながら、超音波ガイド下経腟的卵巣開孔術についての研究のほとんどは、質的限界がある。選択基準を満たす研究は見つからなかった。超音波ガイド下経腟的卵巣開孔術の安全性と有効性はいまだに不明であ...

新生児・小児の院内肺炎に対する抗菌薬の投与

3 years 11 months ago
新生児・小児の院内肺炎に対する抗菌薬の投与 レビューの論点 新生児や小児の院内肺炎の治療において、より安全で効果的な抗菌薬レジメン(薬の種類、投与量、投与期間などの治療計画)はどれか。 背景 院内肺炎とは、入院中(入院後48時間以上経過した時期)に発生した感染症による片肺または両肺の組織の炎症である。世界的に見ても、小児の院内感染で最も多い感染症の一つであり、高い死亡率を伴う。小児の院内肺炎についての理解は、ほとんどが成人を対象とした研究から得られたものである。知る限りにおいて、本研究は、新生児および小児の院内肺炎におけるさまざまな抗菌薬レジメンの有益性と有害性を評価したメタアナリシスを含む初めてのレビューである。 検索期間 エビデンスは2021年2月現在のものである。 研究の特性 院内肺炎を発症した子ども84人を異なる抗菌薬レジメンにランダムに割り付けた4件の試験を対象とした。3件の試験は、米国、ラテンアメリカ、ヨーロッパ、南アフリカで行われた多施設共同試験である。南アフリカの試験には、マレーシアの1施設が含まれていた。対象となった4件の試験は、それぞれ異なる抗菌薬レジメンを比較したもので、セフェピムとセフタジジム、リネゾリドとバンコマイシン、メロペネムとセフォタキシム、セフトビプロールとセファロスポリンであった。 研究の資金源 3件の試験は製薬会社(ゼネカ製薬, ファーマシア...

子どもの定期予防接種に対する親の考え方や行動に影響を与える要因は何か?

4 years ago
子どもの定期予防接種に対する親の考え方や行動に影響を与える要因は何か? レビューの目的 この質的エビデンスの統合の目的は、子どもの定期的な予防接種に関する親の考え方と行動に影響を与える要因を探ることである。そのために、親の考え方、経験、行動に関する質的研究を検索し、分析した。 このエビデンスの統合は、子どもの予防接種を改善する戦略の効果を評価する他のコクランレビューを補完するものである。 要点 親の予防接種に対する考え方や習慣には、個人の認識、社会的関係、親の生活環境など、多くの要因が影響する。親が子どもの予防接種について決断するとき、ワクチンについてどう思うかだけでなく、自分がどういう人間で、何に価値を置き、誰と行動を共にしているのかを伝えていることが多い。 このエビデンスの統合で検討したこと 子どもの予防接種は、重篤な病気や死亡を防ぐ最も効果的な方法の一つである。しかし、世界中で、多くの子どもたちが推奨されるすべての予防接種を受けていないのが現状である。これにはいくつかの理由が考えられる。ワクチンが手に入らなかったり、親が予防接種サービスにアクセスできない場合もある。親によっては、利用可能な予防接種や予防接種サービスを受け入れない場合もある。 子どもの予防接種に関する親の考え方や行動に何が影響しているのか、また、なぜ子どもへの予防接種を受け入れない親がいるのかについての理解は...